[蔵元] 田村合名
[蔵元住所] 鹿児島県指宿市山川町成川
[焼酎の種類] 芋焼酎
[原材料] さつま芋(黄金千貫)・米麹
[麹] 黒麹
[蒸留方法] 常圧蒸留
[アルコール度数] 25度
[容量] 900ml
[購入価格] 1,294円
[詰口年月日] 記載なし
[香り] ★★★★ 芳醇な芋の甘い香り
[口当たり] ★★★★ 少しから口だが、まろやかな口当たり
[味の広がり] ★★★★複雑でコクのある風味が広がります
[後味] ★★★★ スッキリした後味
[総合評価] ★★★★
[飲み方] ロックがおすすめ
田村合名さんの焼酎の一次仕込みは、すべて「かめ壷」で行われています。そして二次仕込みはかめ壷で行うものとホーローのタンクで行うものに別れます。
その中で田村合名さんでは一次二次ともにかめ壷で仕込みを行うもののみを「かめ壷仕込み」と称しているそうです。
一次仕込みのみが「かめ壷」でも「かめ壷仕込み」と称する蔵もあることを考えると田村合名さんてすばらしいですね。
田村合名さんは、明治30年創業の蔵元です。蔵元のある山川町は、このブログでも紹介しましたが、日本で初めて薩摩芋が生産された地とされています。
山川町の土壌というのは、開聞岳噴火の際の砂磷層で構成されており、水捌けが良く、澱粉質の高い旨味タップリのさつま芋の栽培に適しているとされています。
契約農家から仕入れる地元産のさつま芋を上質の湧き水で、丁寧に醸されています。
以前に紹介しました「芋焼酎はこれで決まり」という本に書かれていた記事ですが、現社長の桑鶴ミヨ子氏が就任されて、黒麹の焼酎を造りたいと、杜氏さんに相談したら杜氏さんは反対したそうですが、社長さんが杜氏さんを説得して出来上がったそうです。
もしこの「純黒」ができなかったら、当然、「かめ壷仕込み薩摩の薫純黒」も誕生していなかったかもしれないわけですね。
口に含むと、ウィスキーに似たような上品で芳醇な甘味をまず感じます。
芋の自然な甘さが、よく引き出された感じがします。
そして、口の中に複雑なコクのある風味がジワリと広がってきます。
この複雑な風味は、同じ田村合名さんのかめ壷仕込みの「鷲尾」に共通する風味のように感じます。
きっと長年使われてきたかめ壷に、これまで仕込まれてきた焼酎のエキスが蓄積されて、新しく仕込まれる焼酎に反応しつつ、また、新しい何かを蓄えているのでしょう。
この複雑な風味を、表現するのには非常に困難です。ソムリエであれば、きっとしゃれた表現ができるのでしょうが、夢酎の乏しい表現力ではそれは無理。何とか似たような風味を頭の中で思い描きます。
ミントチョコレート...、ビスケット....、抹茶....、なんか黒胡椒のようなスパイシーな薫り...
酸っぱくないんだけど、夏みかんのような酸味....
山奥の杉林に流れる苔むした小さな小川で深呼吸したときに感じられる清涼感...
口の中を爽やかにし、喉を潤しながらサッとキレの良い後味。
ピリッと、舌を刺激する感じが心地よい。
ドライで端麗といっていいのだろうか。でも、決して水っぽい感じはまったくないし、氷が解けて薄くなってもその主張を譲らない骨太な焼酎です。